ふーみんLABO(仮)

26歳女が「納得できる自己紹介」を目指して執筆中。エコ・節約・映画など、私の頭の中を可視化するため、とりあえず色々書いてみようという実験です。

島根県海士町で理想の学びの場を見つけた。あまマーレと図書館が面白い!

島根県海士町での2週間の記録、3記事目。今回は、私の関心と合致した、海士町で見つけた面白いスポットについて書いていきます。

こんな場所がほしかった!小さな複合施設、あまマーレ。

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昔保育園だった建物を活用している、「あまマーレ」という施設。一言では説明できないほど、いろんな要素がぎゅっと詰まった場所。そして、私が居たい・欲しい・作りたい理想の空間でした。まずは施設の中身をご紹介。

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施設案内はこんな感じ。
①古道具やさん

中古の食器や家具、着物などが格安で購入できます。鍋も200円くらいで売っててびっくり。施設案内にもある通り、「誰かの「ほしい」と「いらない」をつなぎ、価値あるものが島内で循環するように」する取り組みです。前も書いたけど、「需要と供給のパズルが埋まる」ことが好きなので、この古道具やさんの空間には可能性を感じてとってもわくわくしました!

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こういう中古のものを譲り合える場所が独立してあるのではなく、施設の一部としてあることが素敵。ふらっと寄れる場所にあることで、中古品に興味がない人でも出逢える。そして、大きいお店のない島にこういう場所があることで、「食器が欲しかったらまずあまマーレに」というような流れが生まれやすい気がします。

 

コワーキングスペースとセルフカフェ

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こちらが「自由室」。この部屋はカフェもしくはコワーキングスペースのような空間です。壁際の席にはコンセントもあり、PC作業もしやすい環境です。手前の棚には雑誌などが置いてあり、自由に読むことができます。

セルフサービスのカフェもあり、コーヒーやお茶などを自分でいれて飲めるようになっています。いい感じの音楽を流してくれているのもあって、とても気持ちよく過ごせます。

おしゃれで洗練された、作業できるカフェ的な空間って、田舎に行けば行くほどなくなりがち。田舎にこそこういう場所が必要だし、こういう場所があれば若い世代の人も住みやすいだろうなあ。

 

③イベントもできる広い部屋に、ビリヤード台や楽器が置いてある。

ちょうど私が行った時は、地域の方たちの絵の展覧会があり、いろんな部屋に絵が飾られていました。そして、展覧会のメインとして使われていた「遊戯室」には、ビリヤード台や、ピアノ・ギター・鉄琴などの楽器がさりげなくあったり。久々に楽器にさわってみたら、童心に帰った気分になりました。

展覧会にせよ楽器にせよ、ふつうは興味がないと触れないものにこのような場所で触れられることってすごく面白いし、興味の範囲を広げられる可能性を感じます。

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古道具やさんの部屋にも展覧会の絵が。

 

④開催されているイベントも良い感じ!

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掲示板に貼ってあった募集。

趣味のイベントや集まりも色々開催されているようで、おもしろそう!参加してみたい!と思ってしまいました。ちゃんと確認はできていませんが、若い人も多そうなのが良い。地域の公民館や地区センターでやられているようなイベントだと若い人向けのものはあんまりないと感じているので、 若い人たちが自分たちでやりたいことをやっている感じが良いなと思いました。

以上のような、あまマーレの魅力であり、私が理想だと思う空間の要素を考えてみると、以下の2つがあります。

  • いろんな要素のものが同じ場所にあることで、予想外の出逢いを生む。
  • 古いものを良い感じにレトロにしている。おしゃれで洗練された空間

こんな空間が、いろんな場所にあったらいいなあ。「理想の空間」に出逢えたようでとってもわくわくした、あまマーレでした。行けてよかった。

 

「島まるごと図書館」とセルフカフェスペースのある図書館

海士町は図書館関連の取り組みもとても面白く、本が身近になるような取り組みをしていると感じました。

①いろんな場所に本棚がある。「島まるごと図書館」

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「島まるごと図書館」の説明書き。

図書館の本を、図書館だけでなく町のあらゆる場所のブランチでも手に取れて、借りることができます。また、借りている本を返せる箱があるブランチも多いので、図書館まで行かなくても、本を利用できるのです。

ブランチは、公民館や診療所、学習センターなど色んな場所にあり、そこを利用する人がどんな本を読みたいか、場所によってニーズを確認しながら配架しているそうです。

町内(=島内)の図書館は1つだけですが、こうして色んな場所で本が読める環境があれば、気軽に本を手に取れますね。

②町立図書館のセルフカフェコーナー

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海士町立図書館の館内の様子。

図書館も行ってみましたが、木の棚や床、明るい館内が印象的でした。窓際の席はガラス窓に面していて、外がよく見えて気持ち良さそうでした。

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セルフカフェコーナーの一角。

そしてこちらが、セルフカフェコーナー。お茶やコーヒーが、50円や100円で楽しめます。お金を貯金箱に入れて、置いてあるマグカップ等で飲み物をつくれます。雑誌コーナーの隣にあるので、飲み物を飲みながら雑誌を読む、という優雅な時間がおくれます。

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最近は、スターバックスを併設したツタヤや図書館が話題になったりして、図書館や本屋の在り方が変化してきています。そんな中で海士町の図書館は、大規模ではないけれどできる範囲で、本を手に取りたくなるような取り組みをしていると思いました。

 

世界で見つけた、新しい図書館のかたち。

このような、カフェや図書館という空間が気になりだしたのは、ピースボートの寄港地で見たものやGlobal Teacher's Collegeで得た視点が大きく影響しています。

GTCで「自分がどういう環境でなら学びやすいか考えてみよう」という話を聞いていて、「カフェとか図書館かな」とぼんやり考えていました。そして同じようなタイミングで、フランスのル・アーブルに寄港したとき、GTC仲間が「面白い空間だったよ」と勧めるので、町の図書館に行ってみたところ、図書館の面白さや可能性を強く感じたのです。

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ル・アーブルの図書館の一角。おしゃれ。

ル・アーブルの図書館は、近代的なつくりの建物で、カフェスペースやWi-Fiも完備。日の光も入る明るい館内、カラフルで様々な形をした椅子や、上の写真のような雑誌のおしゃれな置き方など、洗練されていておしゃれな空間であることに驚きました。週末だったのもあってか若者もたくさんいて、日本の一般的な図書館とは違い「居て気分が上がる場所」だなと感じました。

のちの寄港地でも、イギリス・ロンドンの大英図書館アメリカ・ニューヨークの市立図書館にも行ってみました。

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大英図書館(British Library)。カフェやレストランも充実!

大英図書館は、カフェやレストランも充実しているし、写真左に見える古文書のフロアもおしゃれで存在感があります。ミュージアムのようなスペースもあり、大英図書館が保管する歴史的な資料が無料で見れます(モーツァルトやベートーベンの直筆楽譜などもあって震え上がりました)。本や本関連のグッズなどを売るショップもありました。

観光で訪れても面白いし、図書館って観光地になりうるんだなということも発見。一方で、PCで勉強や仕事をしている感じの人も多く見られ、実際に地元の人にも使われているのが良いなあと思いました。

よりよい学びの場をつくりたい!

ピースボートの寄港地で見たもの、地元の居心地よいカフェや図書館、そして海士町で見たものなどなど、いろんな事例が今私の中にはファイリングされてきています。「こんな空間があったらいいな」をいつか自分の場所で形にできるよう、大切にあたためつつ動いていきたい、と改めて感じられた旅でもありました。

そろそろ海士町の次に向かった、邑南町について、書いていきます。