【2019年旅行録】西日本無計画一人旅④ 記憶に残った訪問地編。
数記事に渡って、去年初夏の旅を振り返って来ました。最後は、記憶に残っている訪問地について。
広島:平和記念資料館・平和記念公園
2度目の訪問。以前は中東から来た学生を連れていくという、学生団体のプログラムの一部として行きました。本来日本人として自分から説明したり案内すべきところなのに、思いっきり初見&説明できるほど知識がないという状況だったので、歯がゆい思いをした場所でもありました。また、団体での行動だったのでじっくり展示を観たりはできていませんでした。
修学旅行が多い時期だったのもあって、団体の生徒たちがわんさか通過していく中、展示を見たり、終盤にある、思いを書けるノートに文章をつらつら書いたら丸1ページ使っちゃったり、被曝体験の“継承者”の方の話を聞いたり。今度は思う存分ゆっくり過ごせました。
修学旅行生がわいわいと展示室を通過していくのは、自分で来たいと思って来てるわけじゃないし、団体で来てるというだけでそうなりがちなのだろうとは思いつつも、もっと身になる体験にできないものかと考えさせられました。もっと少人数のグループに分かれて、説明してくれる人がつくとか。
一方で、折り鶴が飾られる「原爆の子の像」の前では、おそらく広島の平和学習の一環で、地元の小学生と思しき団体が歌を歌ったり平和の宣言みたいなことをしていました。こちらは皆しっかりやっているし、側から見ていても好感でした。
いろんなことを考えさせられた数時間でした。
尾道:景色良き。
坂(というか山?)を登った先で、ゲストハウス兼カフェで休憩。天気にも恵まれ、海・橋・山・町を一望できて、最高に開放的な景色を楽しむことができました。
松山
道後温泉本館
Google mapを眺めていて、「そうだ、道後温泉に行こう」と思いつき、松山行きを決定。にも関わらず、まさかの、本館の大部分が改修中という…。2019年1月から2024年12月まで。長い。
詳しくはこちら▶︎歴史をつなぐ 未来へのこす~重要文化財 道後温泉本館 保存修理工事~ | 【公式サイト】道後温泉
まあそれでも、「神の湯」のお風呂には入れたし、改修中であることを活用したプロジェクションマッピングも観れました。
今度は改修が終わった頃、いや、せめて入れるお風呂が変わった頃に再訪したいと思います。
子規記念博物館&夏目漱石の足跡をたどる
松山出身の俳人・正岡子規の生涯を辿れる博物館を訪ねました。特に子規について関心はなかったのですが、「せっかくだから行ってみるか」という軽い気持ちで行ってみたところ、見応えある展示で大いに楽しめました。
子規は「俳句を当世風に改革する」ことを掲げ、34歳という若さで亡くなるまで、精力的に活動していたようです。彼の考え方にも共感しました。
また、日本に入って来たばかりの野球が大好きで、本人の幼名だった「升(のぼる)」にちなんで「野球(のぼーる)」という雅号を使ったこともあるとか。そんなわけで結果的に、「野球」という言葉を日本で初めて使った人であるらしいです(英語のbaseballの訳ではなかったにせよ)。のぼーる、めっちゃおもろいやんwwと地味にツボりました。笑
また、夏目漱石が英語教師として赴任した先でもあった松山。子規とも交流があったようだし、小説「坊っちゃん」を書く元となった体験でもありました。
- 作者:漱石, 夏目
- メディア: 文庫
そんなわけで、夏目漱石や「坊っちゃん」のゆかりの地がいくつかありました。当時の小さな路面電車の車両があったり…
彼が居を構えた愚陀仏庵跡は、行ってみたら駐車場になっていて、なんとも言えない虚しさと、時の流れを感じました…。
私は夏目漱石の文体や考え方などがなんだか好きで、いくつか作品は読んでいましたが、「坊っちゃん」は未読でした。読んだ上で松山に行けていれば…と悔やまれましたが、その代わりに後日小倉で古本を買って、旅行のお供に読みました。こうして、偶然出会った街・ものから知識が深まったり、何か作品に触れるきっかけになるというのも、悪くはないものです。
文学人を多く輩出した、文化の土壌を感じさせる街でした。
小倉
ヤフオクドームで野球観戦
松山市や愛媛県にもう少し居たい気持ちがありながらも、1泊という駆け足で通過。それは、福岡のヤフオクドーム(今はPayPayドームに改称されましたね)で野球を観戦するためでした。
私は非日常を味わえる空間が好きで、バイトでもライブ会場や球場の案内スタッフをやったことがあります。そんなことから、「各地のスタジアムに行ってみたい」「旅行先で野球を見るのも良いかも」と前から思っていました。
それを実行する良い機会なので調べてみたところ、日程やチケットの都合が良い、ヤフオクドームの試合を見に行くことに。平日なのもありましたが、安い自由席も直前に取れて助かりました。
小倉に早朝につき、門司港周辺を観光してから、高速バスで福岡市内へ。市内に着いてからは路線バスでドームまで。
こういったドームに来るのは、ライブで1回だけありましたが、野球観戦では初めて。空間の大きさや巨大なビジョンに圧倒されました。
室内空間だからか、コンコースや売店なども明るくて綺麗な感じがして良かったです。
そして、楽しみにしていた飲食物。福岡にしかない「ミオミオ」のサラダパスタセットを食べました。こういうご当地限定・球場限定メニューなどを楽しむのも醍醐味の一つ。
また、キャッシュレス決済好きとしては、去年はヤフオクドーム内で支払いにPayPayを使うと10%還元というキャンペーンがあり、どれくらい利用されているのか気になっていました。
私が見た限りでは、意外と、全然使われてなかったです。その後シーズン中に浸透していったかもわかりませんが、今後ドームの名前までPayPayになってどう展開されていくのか、注視していきたいです。
こういった球場の取り組みなど、プロスポーツのビジネス・エンタメ化の動きにも関心があります。次に行ってみたいのは、広島と仙台。あともちろん地元の横浜も。
TOTOミュージアム
小倉には、トイレを始め水回りの設備で知られる企業・TOTOの本社があり、ミュージアムもあります。このことはテレビか何かで以前見たこともあったし、Google mapを見ていて見つけて、興味を持って行ってみました。
不思議な流線型の外見の建物を入ると、1階がショールーム、2階がミュージアムになっています。
貿易会社→陶器→衛生陶器(水洗便器など)と発展してきた会社の歴史や、トイレの歴史、水洗トイレの仕組み(断面模型)など、見どころ満載。いろんなトイレがずらっと並んでいる様子は壮観でした。
私は昔からなぜかトイレへの関心がありまして…小学生の頃の自由研究で、江戸時代に糞尿を堆肥にしていたことを調べてまとめたのをすごく覚えていたり、そのことからいつかコンポスト(堆肥)トイレを作って使うのが夢だったりします。水洗トイレでももっとエコに使えないかと、風呂の水を使ったりもしています。
そんなことも相まって、思った以上にテンション高く楽しめた場所でした。無料だし、空いてるし、おすすめです。
自分のいろんな興味関心を深められた旅でもありました。楽しかった〜。またこうしてふらふらと旅ができる環境になることを願いつつ、この旅についてはこんなところで。
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