道端に落ちているマスクは多分、「捨てた」よりも「落とした」んだと思う。「マスクポイ捨て増加」の新聞記事を読んで思ったこと。
先日、朝日新聞の夕刊にこんな記事がありました。
「マスクポイ捨て 潜む感染リスク」(4月23日夕刊1面)とのことで、
ということを伝えています。
この記事、時々ゴミ拾いをしている身としては何点か思うことがありました。
確かにマスクはよく落ちているが…
「確かにマスクはよく落ちてる」と思います。ゴミ拾いの時はもちろん、ゴミ拾いをするためでない外出時もよく道端を見ながら歩いてますが、毎回1回は見ると言って過言ではありません。そのマスクたちはたいがい新しめにみえます。(私なんか、クタクタになるまで使い倒しちゃうのに…落ちてるやつのほうが明らかに新しい(笑))
でも、それを簡単に「コロナ」「ポイ捨て」と結びつけるのにはちょっと違和感を覚えました。その疑問点を3つ挙げます。
季節性では?
コロナの感染拡大は今年1月以降。冬です。毎年この時期は、風邪やインフルエンザの心配もあるし、防寒などのためにもマスクをする人が多いですよね。そして2月頃からは花粉も飛び始めるので、花粉症の人はマスクをすることが多いでしょう。
なので、「マスクのゴミが多いのは季節に関係しているだけ」とも言えるんじゃないでしょうか。
去年秋からゴミ拾いを時々するようになって、季節が進んでいくにつれて「冬らしいゴミ」が増えていったことに気づきました。それはティッシュと飴の小袋。
この記事↑は1月6日に書いています。マスクについてはこの記事で書いてないですが、時々は拾っていたと記憶しています。ゴミにも季節感は現れるのです。
まあ、暖かくなってきた(=マスクが暑くなって、インフルなども少なくなると思われる)3月下旬以降くらいのマスクは、コロナと関係している場合が多いとは考えられるのかな〜とは思いますが。
気づく・目につくことが増えただけでは?
この記事は、ゴミ拾いで拾ったゴミの内容・場所をみんなで投稿して可視化できるアプリ「ピリカ」のデータや運営者の話を取り上げています。
記事によると、マスクのゴミについての投稿が、前年比で2月は5.6倍、3月は6.8倍だったそう。このデータは、確かに客観性があるようにも思います。
だけど一方で、ゴミ拾いをしてアプリで投稿する人たちがマスクに注目するようになった可能性も結構高いのではないか?と思います。「マスクが足りないご時世なのに」「ウイルスがついてそうなものを捨てるなんて」という思いが、投稿を底上げしている気もします。
また、全体的に投稿者が前年比で増えたとかの要因はないのかな?という疑問もあります。
捨てたよりも落としたんだと思う
今のこの状況で、なかなか手に入らなくなったマスクをあえてポイ捨てしている人ってそう多くないと思うんです。
他のゴミ(特にティッシュや飴の袋)についても言えますが、「ポケットやカバンから、何かの拍子に落ちた・飛んでいった」んじゃないかと。で、「落ちたのを(場合によっては追いかけて)拾うほどじゃない」と思われた状況が、道端に落ちているゴミを生んでいるのではないでしょうか。・・・これも「ポイ捨て」に含まれるんですかね?w 一般的に思われる「ポイ捨て」のイメージとはずれると思うのですが、いかがでしょう。
あと余談ですが、ゴミ拾いをしていると「こんなものポイ捨てするか?!w」というものと遭遇することも時々あります。例えばこのブログ記事↓で取り上げたものでいうと、石鹸の紙箱やえのき茸のパッケージなど。
何回かゴミ拾いをするうちに思ったのは、こういうものは「ゴミ袋から抜け落ちた」ものだろうということ。回収の日に合わせてちゃんと捨てたはずの袋の中から何かの理由で抜け落ちたり、飛んでいったりしたんじゃないかなと思うんです。そうじゃないとキノコのパッケージの袋とか、道端で開けて食べたんですか?ってことになります。笑
すなわち、「道端に落ちているゴミは、故意にポイ捨てされたものばかりじゃない」と思うのです。
専門機関に連絡?!そんな大げさな…?!という驚き
もう一つ思ったのは、「見つけたら行政に連絡ってマジ?」という、驚き。
この1ヶ月でも数回やったゴミ拾い。正直、落ちていたマスクも、抵抗ありつつも数回拾いました。コロナ関係なかった頃もそれなりに嫌でしたが、今は「これでコロナかかったら、感染経路追えないよなー」「自分からゴミ拾いしてかかったらバカだよなー」と思いつつ…。
そんな日々の中で出会ったこの記事。かなり身近に思える内容でした。思ったのは、
- リスクがある→そうなんだろうなあとは思っていたけど本当なんだ…。
- 落ちているのを見つけたら、行政など専門機関に連絡して回収してもらう
→マスク1枚で連絡はしづらい…。 - 自分で拾うなら、マスクとゴム手袋をして、二重に封をして捨てる
→ゴム手袋とかないし、そこまで準備するほどじゃないし、そんなんするくらいなら拾わんとこ…。
ということ。
コロナ云々でなくとも、マスクはもちろん、ゴミを捨てない・落とさない(落としっぱなしにしない)人が一人でも増えてほしい。そのために、「捨ててもいい雰囲気」を作らない。そんな、「一人で勝手にできるエコ&地域づくり」の一環として、今後も色々気をつけつつ、のんくらとゴミ拾いは続けていきます。
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