ふーみんLABO(仮)

26歳女が「納得できる自己紹介」を目指して執筆中。エコ・節約・映画など、私の頭の中を可視化するため、とりあえず色々書いてみようという実験です。

コロナ禍のオンライン授業、正直うらやましい。オンライン授業の長所や補い方を考えてみた。

コロナ禍の中で、多くの大学が授業をオンラインにしているようです。

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この動きは春先から目にしていましたが、正直私は「うらやましい…」と思っています。

私の大学時代の通学には、横浜市内から東京都内まで、片道1時間半かかっていました。いろんな講義がある中で、受講者が多くて自分がいてもいなくても変わらなかったり、一方的に話を聞くだけで、わざわざ教室にまで行く意味を感じられない講義も多々。「この授業、ネットで中継してくれないかな…。」と何度も思っていました。そんな授業のために1時間半かけて通学するのは本当に理不尽で苦痛で、やる気を失って単位取得に至らなかった授業もたくさんあります。

そんなわけで、私が考えるオンライン授業のメリットと、思いつくデメリットに対する対案を、私なりに考えて残してみたいと思います。ちなみに、「コロナ禍」というこの状況よりも、今後こうあって欲しい、という方に重点を置いて考えています。

※私の経験をベースに考えているので、前提が「大都市圏の大きい大学」になってます。

 

想定する方法

まず前提の話を。私が想定するオンライン授業には2種類あります。どちらにも長所・短所があると思います。

 

リアル授業の中継、録画

これこそ、私が望んでいたものです。

これまでと同じような対面授業をして、教室で授業を受けたい人は従来通り教室に行けば良い。同時に、授業を中継&録画することで、教室に行かなくても授業を受けられるし、リアルタイムに授業を受けられなくても後で見れる。

つまり、受講する手段としては

  1. リアルタイム・教室で対面で受講
  2. リアルタイム・ネットで受講
  3. 後でネットで受講

と3つに分かれることになります。生徒の質問などは、教室にいる生徒の質問はもちろん、リアルタイム・ネットで受けてる生徒の質問とかも、コメントで拾えたらなお良いと思います。

どの手段で受講するかは、各々がその日の都合や自分の希望に合わせて選べばよいと思います。またコロナ禍の中では、上の項目でいう③はなさそうですが、分散登校で、教室で受ける生徒とオンラインで受ける生徒を半々にしているようなところもあるみたいで、良い取り組みだと思います。

このメリットは

  • 従来の授業とあまり変わらなくて自然。特別なことをしなくて良いので先生が楽。
  • リアル授業で受けたい人とオンラインで受けたい人どっちにも良い。

などが考えられます。

 

オンライン配信用に動画作る(オンデマンド)

これまでもあった、オンデマンド授業。授業は動画配信のみで、各授業を見た後にコメントや小レポートなどを提出するもの。おそらく、語学の文法の授業とかは向いてると思います。

ただ、懸念は

  • リアルタイムの双方向性はない。
  • カメラだけに向かって話すのに慣れてない先生が多い
  • 専用に動画を作らなきゃいけないのが手間

などが考えられます。

しかし一方で、「一度動画を作れば、内容によってはしばらく使える」などのメリットもあります。

 

オンラインのメリット

通学頻度を減らせることに関わる色々

まず、通学する頻度を減らせることでいろんなメリットがあります。思いつくだけでも、

  • 交通費が浮く
  • 通学に当てていた時間が浮く
  • 満員電車に乗るストレスの軽減
  • あわよくば、満員電車の密度がマシになる&電車やバスの本数が減らせてエコかも
  • 自分が学びやすい場所を選べる(都市/地方、家/大学/カフェ等)

など。

 

ある程度まとめて配信なら、自分のペースでやれる。

語学はまだ週数回授業があることが多かったですが、他の講義などは週1回が基本でした。短期集中が好きな私の場合、それだとやる気の維持ができず、脱落することが多かったです。なので、授業がオンラインでまとめて配信されて、自分のペースで進められたらよかったなと思います。

というのも、前から独学でやっている韓国語の勉強で、緊急事態宣言が出ている間にYouTubeで韓国語の講座を見ていて便利さを痛感したのです。集中できる日はどんどん進めたり、「今日は1つだけにしよう」とか、「自分のペースで勉強するとはこういうことか…!」と体感できました。

また、上記の②の形だと、都合のいい・学びやすい時間を選べるのもメリット。私だったら、夜型なので夜遅くにやります。無理に朝早く起きなくてもいいし、逆に「興味あるけど1限だから無理」と思っていた授業も受けられたかも。

 

リアル授業を当日休んだ人も後日受けられる。復習も簡単。

特に①の形なら、本当は教室で受けたかった授業を当日休んでしまっても、後日そっくりそのまま受けることができます。

これまでは、プリントやノートを写したり、後で先生に聞きに行ってなんとか追いつくことしかできませんでしたが、動画を通してでも授業をそのまま受けられれば、かなり理解度は上がると思います。

また、先生の側から考えても、授業でやったことをまた聞かれたり説明しなくて済みます。授業を復習した上でわからないことを聞けば、お互いに良い学びになります。

 

大人数の授業は特に良い。周りを気にしなくていい。

大学の大人数の授業は、色々とデメリットがあると思います。

  • 教室が広くて、主体性を持ちにくい。先生が遠くて集中しづらい。
  • 双方向性に欠けがち
  • 教室のキャパと生徒がほぼ同じくらいだと、ぎゅうぎゅう詰めになってしまう。狭さを感じたり、酸素薄くなったりする。

など。

なので大人数の授業は特に、中継や配信を生かすべきだと思います。上記のデメリットを解決できて、

  • 先生と生徒の間は、画面越しではあるけど、逆に距離が縮まるかも
  • 一人一人余裕のある場所で受けられる。物理的な不快さを減らせる

というメリットが、オンライン授業にはあります。

また、それなりの人数がいる教室だと周りの空気を気にしてしまいがちだけど、オンラインだとそれがあまり気にならない、というのが、会社でも学校でもあるみたいです。

 

非常時でも学べる

このコロナ禍はもちろん、最近の豪雨などに伴って、通学が危ない時があります。そんな時でも授業ができるというのは大きなメリット。

実際、豪雨の警報によってオンライン授業をした高校もあるみたいです。

www.sanyonews.jp

こうやって、普段は対面授業がメインでも、非常時にはオンライン授業を活用する、というようなところからでも環境が整備されてほしいところです。

 

思いつくデメリット(と対案)

私が思いつく、オンライン授業のデメリットと、あれば対案を考えてみます。

 

まともに授業受けない奴が出てくる→リアル授業でも同じこと。

まず思いつくのは、「オンラインの授業を、画面で映しておくだけで見てない・聞いてない状態」。

しかしこれは、普通の対面授業でも同じことが、同じ程度で起きていると思います。例えば

  • 代返
  • 出席カードやレポートの代理提出
  • 出席はしているけど、寝てるor内職(他の作業をしてる)orスマホいじってる

などなど。多くの人が経験あると思うし、私もやってきましたね…。

対面授業でもこういったことがよくあるのなら、ネットで上記のような抜け道が発生しても仕方ないし、単に「ネットのデメリット」とは言えません。それなら、せめてリアルとネット併用でオンライン化を進めるのは必要だと思います。

また逆に、集団で受ける一斉授業は、人から悪い影響も受けやすいと思います。最初はやる気を持って臨んでいた授業でも、やる気ない人が多いのが目についたりすると、どうしても自分もどうでもいい授業のように思えてきたりすることがよくありました。授業を遠隔・オンラインにすることで、やる気のない人が可視化されないのは良いことな気がします。

 

生徒側に、環境の整備が求められる

これまでは、授業を受けるにはただ大学に行けばよかったし、PCやネットも大学に行けばありました。

しかしキャンパス外でオンライン授業を受けるためには、PCやネットが各々必要で、集中できる環境を各々工夫しなければなりません。

集中できる環境というのは人によって違うので、大学の教室が合わなかった人にとっては、自分なりに良い環境に居られれば、メリットでもあります。でも、PCを買うお金がないとか、家では集中できないとか、デメリットも発生しやすいはず。

そこで、私が理想の案として思いついたのは、サテライトキャンパス。多くの生徒が住んでる町や近場の都市部に、生徒が使える自習室(もちろんPC・ネットあり)みたいなところを大学が設置する。私の場合だと、横浜駅周辺とか。複数の大学が共同で設置しても良いと思います。「大学までは行かなくて良い」という点で、通学にかかる時間やコストは相当減らせます。

まあ、このコロナ禍の下で「対面授業と並行してオンライン化」という形であれば、PCやネットが用意できる人は優先してオンラインで授業を受けて、そうでない人が優先的に登校、というのが、まず手を打ちやすいかもしれません。

 

大学図書館へのアクセスは必要:電子書籍化も進むと良い

上の項目2つと違って、私が「ああ、これはどうしよう…。」と思ったのは、文献へのアクセス。レポートや論文を書く時には、大学図書館に揃っている蔵書は不可欠です。公立の図書館ではまかないきれません。個人で買うにも高価です。

授業をオンライン化していくなら、文献もオンラインで使えないといけないなあと発見。論文は結構オンラインで参照できますが、一般書籍も専門書も、リアルな書籍と並行して電子化していくことも待たれます。

 

まとめ

最後に2点ほど、オンライン授業に関して思うことを。

 

リアルな場では、真に集まってやるべきことをやるべき

私は、授業を全部オンラインで完結すべきとは思っていません。ネットの普及で、「逆にリアルな場が見直される」というような話は時々聞こえてきますが、学校の授業でも、リアル・対面でやることとオンラインでやることの棲み分けをちゃんとすれば、充実した時間の過ごし方ができると思います。

大学の授業も、対面授業で教室に集めといて一方的な授業になるようだったら淘汰されてほしい。グループワークや教え合い、質問の応答など、行く意味を感じられるような授業じゃないと今後は厳しいだろうし、「双方向にしたいけど生徒が参加してくれない」というなら、積極的に参加できるような仕組みをデザインをもっと工夫すべきだと思います。

 

学び舎の変わってなさを懐かしんでる場合じゃない。せめて時代に追いつけ。

時代はどんどん進んでいく一方で、特に高校までの学校にはなかなか変化がありません。いろんな機会で、自分の母校や他の地域の学校に行っても、なんだか懐かしい感じを覚えます。懐かしむ側としては良いかもしれませんが、この変わってなさはまずいな、と思わされます。もちろん、変えるべき点と変えなくて良い点がありますが、その精査さえされてるかは怪しい。「外見・インフラは変わってないけど、中身はめちゃ変わってる」であってほしい…けど、そうでもなさそう…。

未来の社会の担い手を育てるはずの学校。本来、「未来を行く」くらいであってほしいし、もっと民主的で社会的な場であってほしいと心底思っています。これを機に、せめて時代に追いついて、インターネットを活用しながらより良い教育の場ができてほしいです。