ふーみんLABO(仮)

26歳女が「納得できる自己紹介」を目指して執筆中。エコ・節約・映画など、私の頭の中を可視化するため、とりあえず色々書いてみようという実験です。

「希望という拷問」:相反するイメージだけどしっくりくる言葉。

 韓国のバラエティ番組をよくAbemaTVで見ていますが、この1ヶ月ほどでお気に入りになった「みんなのキッチン」という番組を見ていて、面白い言葉と出会いました。

この番組は、俳優やタレントなどいろんなジャンルの芸能人(レギュラーの人もいれば、ゲストとして1回出演する人もいる)が6人ほど出演して、親交を深めながら料理を作って食べるという番組。初対面の人でも、一緒に料理や食事を取ることで仲良くなる「ソーシャルダイニング」というものにヒントを得た番組のようです。

おしゃれでキッチンが大きな一軒家でロケをしているのですが、一人ずつ出演者がその家に集まって、挨拶を交わしたり、初対面で気まずかったり、久々の再会で話をしたりする様子も面白いです。とてもシンプルな構成だけれど、出演者の人柄やなんでもない会話が面白い。

 

計11回の放送があり、その最後の回で聞いた言葉が印象に残ったのです。

オーディションを勝ち上がってデビューを目指す過程を番組にした「PRODUCEシリーズ」でデビューしたアイドルの一人・チョンハが、共演者に「練習生時代で一番辛かったことは?」と聞かれて言った、「希望という拷問」という言葉。それに続けて、こんなことを話していました。

評価が良ければ状況が大きく変わるかもしれないという希望。夢の実現が近づくという希望がある一方で、変わらない日常の繰り返しだから…練習生をクビになる不安もあるでしょ

「みんなのキッチン」11話(0:53)字幕書き起こし 

久々に、言葉で撃ち抜かれた感覚になりました。言い得て妙だなと感心したし、私もまさにこういう状況なのかも、と思って。動画で見ていたから、「え?今すごいこと言ったな?」と思って巻き戻して何回か見てしまいました。

 

この言葉から私が想起したのは、

  • 希望を持ててしまう分、その希望との距離を感じてしまってつらい。いっそ希望がない方が、他のやり方を考えたり、身の丈にあった幸せを感じられて幸せかもしれないのに。
  • 状況が良かろうが悪かろうが、少しは先が見通せる方が楽。これからどうなるかわからない状況こそ辛い。状況が好転する可能性もあるけれど、逆もありうる。不安にも駆られる。
  • “明るい未来”みたいなものを掲げられることで、辛い状況も積極的に耐えてしまう「やりがい搾取」みたいなものともつながる考えかもしれない。

ということ。

「希望があることは良いこと」と思われることが多いでしょうが、「実は希望があるから辛いのかも」と、なんだか腑に落ちた自分がいました。欲張りだから、選択肢を残しておきたいと思いがちで、あらゆる決断が重く感じて、優柔不断なことも多い私。とても身に沁みる言葉でした。