ふーみんLABO(仮)

26歳女が「納得できる自己紹介」を目指して執筆中。エコ・節約・映画など、私の頭の中を可視化するため、とりあえず色々書いてみようという実験です。

ご近所づきあいに憧れている。

私の住んでいるマンションでは、今日は納涼会が行われている。ほぼ毎年かろうじて続いているみたいだけど、うちは私が小学生の頃の数回以外は参加していないと思う。それも、「今年は(マンションの理事会の)理事だから」みたいな理由で。

昔は、冬に餅つきをしたり、敷地内の草刈りをみんなでしたり、いくつかイベントごとがあった。だけどそれも無くなって久しい。草刈りは今や、シルバーセンターの方に外注している。マンションの管理人さんも、10年前くらいに交代してからは距離がある。てかマンションの管理人って、マンションの住人でできる人や少し時間があって働きたい人が交代ででもいいからやったらいいのになって思う。

子どもは減ってはいるが、駅から10分ほどというアクセスの良さもあってか、子どものいる家族や若い夫婦が入居してきたりもしている。3階建ての建物が2棟あって、その間に中庭があるので、子どもが遊ぶには、車も来ないし目も届きやすいしぴったりなはずだが、「ボール遊びをしない」と張り紙が数年前から貼られている。確かに、子どもが遊んでいて、ボールが窓に当たりそうでヒヤヒヤしたこともたくさんあるけど、ここで遊べないならどこで遊ぶんだ、と思ってしまう。子どもの賑やかな声は防犯にもなるって聞いたことあるし。

私は遅まきながら小4の頃、自転車に乗れるようになった。練習したのもその中庭だった。花火やシャボン玉もたまにした。座って友達と話したりもした。

そんな中庭から、去年ベンチが撤去された。木製で古くなってしまったけど、補修したり新しいのを置くにはコストがかかるということで。これで中庭は、素通りすべき場所になってしまった。

うちのマンションは、周囲の地域の町内会には属していないという謎の立ち位置をずっと貫いている。最近「やっぱ町内会入る?」みたいな話になったようだが、町内会の会費というコストと今更感も手伝ってか、多数決で否決されたらしい。がっかりだ。おかげで、子ども会なども経験できなかったし、町内会の運動会が行われても「なんかやってんな」と遠巻きに見ることしかなかった。町から切り離されてしまっている感じが、今も昔もある。

うちの親は、母は「専業主婦」ながらそこまで家におらずボランティアや趣味に忙しいが、父は社交性を最低限しか持っていないので、ご近所付き合いなどもってのほか。仕事ではそれなりにやってきたんだろうが、家では「無駄に喋りたくない」という態度を遠慮なくとっている。そして母は無意識でか父を立てる。そんなわけで、「納涼会なんか行きたくない」と言わんばかりの父の態度での意見表明が通る。

親以外の大人や、学校では出会えない世代・属性の人と知り合って交流できる近所づきあいというのは、社会を知るためにも必要だし、お互い助けあえるなら良いことだと思う。煩わしさもあるのかもしれないけど、私は周りにいる人と人間的に関わりながら、頼り合いながら暮らしたい。

以前マンションの納涼会に参加した時は、和やかにいろんな人と話したり、お互い顔と名前が一致したりしたのに、会から少し経った頃にすれ違った時は会釈くらいしかできず、それからまた関係は、会での交流がなかったかのようになってしまった。そんな悲しさや寂しさも、「どうせ納涼会に参加して話したりしたところで…」と思わせる。

そして、どうでもいい世間話が苦手な私は、会に参加しても雑談に飽きたりして、あまり意義を見出せないのかもしれない。でも、「本当は近づきたいけど近づけない」という気持ちもある。

一人で乗り込んでも良いのかもしれないけど、今の私は「近況を話さねばならない状況」がつらい。自分の近況はそっとしておいてもらえて、周りの人の話すことを聞いたり、子どもが参加していれば一緒に遊ぶとかできるなら、行くけど。

 

本当はもっと、マンションの住人内で不用品を譲り合えるフリーマーケット的なものをしてみたかったり、マンションの屋上に太陽光パネルってつけられないのかなと思っていたり、どうにか畑ができないかとか、色々やってみたいことはある。だけど多分、変えられる機会ってない。実家であり(マンションが実家ってこと自体寂しいのだが)、家族が住む部屋は親の所有であって、理事会にも出ることはないし、マンションの住民が減っちゃって過疎化でやばい、とかじゃないと変革できる気がしない。しかしここは、駅や学校からの距離感が良いのでなかなかそんな事態にもならなそう。

 

こんな環境で育って、ずっと一抹の寂しさを感じてきたことが、私を地域づくりや田舎に向かわせている。

 

中庭から賑やかな声が聞こえて、そこに行っていない罪悪感や寂しさに襲われながら、その声をBGMに書いてみました。ちゃんちゃん。