紫陽花は、曇天に映える。
あじさいの季節。個人的には、桜の次に好きな花です。
桜や紅葉は、すっきりと晴れた青空が似合います。花びらや葉の色が日差しに透けて、青空とのコントラストも美しい。
だけど紫陽花は、花の色そのものがしっかりしていて、晴れた日よりも雨空や曇天の下でこそ映えると思っています。
色も様々楽しませてくれるあじさいを、憂鬱な気分になりがちな梅雨空の日に見つけると、それだけで少し嬉しくなれる。心がパッと華やいで、明るくなる。
昔、新聞の編集後記みたいなところで「梅は、桜とは違って、寒さに向かって咲く」というようなことを読み、感銘を受けました。
春の訪れを感じさせながらも、まだまだ寒い時期に咲く梅の花。それまでは地味でなんてことないと思って、あまり気に留めていなかったけれど、あれからは梅が愛おしく、花に勇気づけられるようになりました。
それと同じように、紫陽花には、「晴れだけが良い訳じゃないよ」「曇りや雨でも輝けるんだよ」という、しなやかな強さと美しさを感じるようになってきています。
そしてそういうのを横に置いても、あのそれぞれの紫陽花の色合いは本当にどれも魅力的で、見とれちゃう。めちゃくちゃ好きな色。いつか、紫陽花の花弁を使ったアクセサリー(レジンで固めたやつ)も欲しいし、紫陽花柄の服とか浴衣とかないのかな〜〜と思っています。
今年もあと少しだけ、曇天と紫陽花のセットが楽しめるといいな。そのためには、雨や曇りでも敢えて外に出かけないとな。梅雨らしい天気を待ちわびています。