ふーみんLABO(仮)

26歳女が「納得できる自己紹介」を目指して執筆中。エコ・節約・映画など、私の頭の中を可視化するため、とりあえず色々書いてみようという実験です。

カマラ・ハリス氏の演説がすごい。

先日あった、アメリカの大統領選挙。私はYouTubeでの現地ニュースの生配信や各メディアの記事などで、動向を追っていました。

そしてようやくバイデン氏が当選確実となり、行われた勝利宣言の演説。それに伴って、副大統領候補だったカマラ・ハリス氏も演説を行いました。

その映像をニュースで少し見て「なんだか凄そうだな」「見ておくべきかも」と思い、YouTubeで全て見てみたら、クオリティの高さに驚きました。それ以降、いつもなんとなく聴きたくなって、毎日見ています。

youtu.be

 

話し方がすごい

まず話し方が、英語学習者でも余裕で聞き取れるくらいに、ゆっくりはっきり、数語ずつ切っていました。

そして噛まない、淀まない。10分ほどの演説で、噛んだのも淀んだのも1回ずつだけです。

おかげで、「リスニング教材かな?」というくらい聞き取りやすく、理解も追いつきました。きっとアメリカに来て間もない移民の人なども聞き取りやすかったことでしょう。日本の高校生でも、結構聞き取れると思う。英語の勉強にもぴったりです。結構聞き取れて自信をくれます。

そして抑揚もあって、盛り上がりどころ(拍手したりフー!とか言いたくなるところ)も随所にあり、飽きさせない演説でした。

この点は、演説などあまり上手くないと言われているバイデン氏より明らかに上を行っていました。バイデン氏の勝利宣言の演説は、後半は同じようなトーン・内容で、盛り上がりもなく、頭に入ってこなくなりました…。

 

「みんなに力がある」と思わせてくれる、ポジティブな言葉の数々

そして内容自体も素晴らしく、色々と厳しい時代の中に希望を見出しているのが印象的でした。オバマ氏の「Yes, we can」もそうでしたが、「できる!」「みんなに力がある」と思わせてくれるような内容でした。

そういった点で、印象的だったところをいくつかピックアップしてみます。逐語訳もつけてみます。

まずは冒頭、過去の議員さんの言葉の引用から入りました。

Congressman John Lewis, before his passing, wrote: ”Democracy is not a state, it is an act”. And what he meant was that America’s democracy is not guaranteed. It is only as strong as our willingness to fight for it, to guard it, and never take it for granted.

下院議員ジョン・ルイスは、亡くなる前に、こう書きました。「民主主義は状態ではない、行動だ」。彼が意味したのは、アメリカの民主主義は保証されたものではないということです。私たちがそのために闘う意思の分だけ強くなるというだけ。守らなければならないし、当たり前だと思ってはならないのです。

個人的に、民主主義とは、みたいな話が好きなので、冒頭から惹きつけられました。

そしてそれに続く、2ヶ所でポジティブさや希望を感じて、すごいと思いました。1つ目はこちら。

And protecting our democracy takes struggle. It takes sacrifice. But there’s joy in it. And there is progress because we the people have the power to build a better future.

私たちの民主主義を守るには、闘いを、犠牲を伴います。しかし喜びもあります。そして進歩もある。私たち国民には、より良い将来を作る力があるのだから。

2つ目はこちら。

I know times have been challenging, especially the last several months―the grief, sorrow, and pain, the worries and the struggles. But we have also witnessed your courage, your resilience, and the generosity of your spirit.

特にこの数ヶ月は、厳しいものでした。嘆き、悲しみ、痛み、心配、苦闘がありました。しかし、私たちは皆さんの勇気、回復力、精神の寛容さも目にしてきました。

 

そして、ニュースなどでも使われていたこの箇所。

While I may be the first woman in this office, I will not be the last.

私は最初の女性副大統領かもしれませんが、最後ではないでしょう。

いやぁ、格好良かった。「決め台詞」って感じでしたね。

Dream with ambition, lead with conviction, and see yourselves in a way that others may not, simply because they’ve never seen it before. But know that we will applaud you every step of the way.

野心を持って夢を見よう。信念を持って導こう。他の人が考えたこともない自分自身を思い描こう、ただ彼らはこれまでみたことが無かっただけだから。私たちはあなたの一歩を讃えます。

訳しづらいけど、ここの最後の文には「あなたの挑戦を見守ってるよ」ってメッセージを感じて、グッと来ました。

 

The road ahead will not be easy. But America is ready. And so are Joe and I.

これからの道のりは簡単ではないでしょう。でもアメリカは準備ができています。ジョーも私も。

英語の表現として、かっこいいなあと思いました。「so is 〜」っていう文型はこういう時に使うんだなぁと。なかなか効果的。

 

こういう演説を生む、英語という言葉やアメリカという文化はすごいなぁと思いました。日本語で惹きつけられる演説とか、ほぼ聞いた覚えがない…。

そして、時に溢れるような笑顔で話すハリス氏を見て、ちょっとファンになりました。今後は大統領か?とも言われていますが、頑張ってほしいです。