横浜アート巡り完結。「BankART LIFEⅥ 都市への挿入」で“7年ぶりの再会”。
先日行った「ヨコハマトリエンナーレ2020」で、同時に近隣で開催されている展覧会2つへお得に行ける「横浜アート巡りチケット」を購入しました。
すでに「黄金町バザール2020」には行って、後日“BankART LIFEⅥ「都市への挿入」”に行ってきました。
概要
まず、タイトルについているBankARTとは、2004年に始まったプロジェクトの名前から来ています。
「BankART1929」は、横浜市の建物を現代アートなどに活用するプロジェクトで、当初は銀行だった建物を活用することから始まったそう。今は、ブックカフェを運営していたり、クリエイターの誘致などもしているようです。
そうして長らくいろんな場所を活用してきたBankARTが、以前2012年にも作品を作ったアーティスト・川俣正さんに依頼をし、今回また新たに横浜の建物を舞台に作品を制作・展示しています。
展示があるのは、以下の3ヶ所。
上記の上2ヶ所でチケットが買えて、「パスポート」をもらって回ります。
感想
街に現れる作品の、ちょっとした馴染み感と違和感と。
馬車道駅にある作品は、結構開けた場所にあることもあって、存在感がありました。見つけた時は、「おお!」と思わず言ってしまったほど。
地下という立地や、茶色系の内装の周辺からすると、銀色の金属板はなかなか異様でもありました。
一方、「BankART Temporary」がある、旧横浜銀行本店別館の建物を覆う作品は、街の雰囲気からそこまで浮いているようには感じませんでした。
どうやら開催期間中も作業が進行中なよう。↓
また近くに行くことがあったら変化を見てみたいです。
BankART Stationで見た、これまでの川俣氏の作品を見てみても、周囲の雰囲気から浮いているような、馴染んでいるような、絶妙なバランスがありました。周りの建物や街並みを尊重しつつ、アートとして違和感を生んでいるなと思いました。
UAE・アブダビで見た作品に再会
BankART Stationでは、川俣正さんのこれまでの作品の大きな写真が、ずらっと並んでいたのですが…
そのうちの一枚↓を見て、「おや?これは…」となりました。
作品の場所や時期が書かれたパネルを確認すると、やはり、私が2013年に中東諸国に行った時出会っていた作品でした。アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビにて。
(当時、作品の中から撮った写真↓)
学生団体の活動で、メンバー10人ほどで渡航し、交流相手のUAE人学生に案内された場所の一つ。現代アートに詳しい人がいて、旅程の中で何ヶ所かミュージアムやギャラリーのような場所に連れて行ってくれました。当時現代アートなど全く興味がなく、ほとんどスルーしていましたが、この場所ではかろうじてこの作品だけ写真を撮っていました。
この作品「Chairs For Abu Dhabi」は、アートフェア「アブダビアート2012」のために制作され、展示会の象徴的作品でもあったようです。
私がUAEに行ったのは2013年8月で、アートフェアも展示期間も終わった後だったようですが、当時の私の日記によると「2017年にルーブル・アブダビができるので、その前にいろいろ合わせてPRしようとしている感じだった」そうです。笑
日本の人の作品だとは全く知らなかったし、全く違う場所で、7年も経って作品(の写真)と「再会」するとはびっくり。すごい偶然で、鳥肌が立ちました。
作品を見て想起される出来事もあれば、こうして前見た作品やアーティストとの再会もある。現代アートは、思いもよらない出会いや結びつきがあって面白いな〜ということを、改めて感じた一日でした。
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