大切なものは、守ろうとしてもなくなってしまうから。ミニシアター・映画文化を守るために今できることをする。
外出自粛や営業自粛要請に伴って、映画館、特にミニシアターと呼ばれる小規模映画館が厳しい状況にあります。
突然「これまで全然映画を見てこなかった」と気づき、ぼちぼち映画館に行くようになり、それが習慣になり、映画鑑賞が立派な趣味になって5年ほど経ちます。東京や横浜のミニシアターにも、これまで沢山足を運んできました。
私は、アクションやSFなどの大作は興味なくて、中東やらアジアやら英語圏以外の映画や、ドキュメンタリーに興味があります。そうすると、大規模なシネコンだけでなく、ミニシアターへも結構行くことになります。
そうして、大切な「異世界への窓」をくれているミニシアターが、閉業の危機に晒されるのは、辛いものがあります…。コロナ禍ごときで閉まられては困る。ミニシアターがなかったら、見れる映画の選択肢がかなり狭まってしまう。街に馴染むちょうどいいサイズの、味のあるミニシアターは、まさに街の文化の象徴だと思っています。
私にとって一番身近なミニシアターは、横浜・黄金町にあるシネマ・ジャック&ベティ。先日、スタンプカードの「8ポイント貯めて無料鑑賞」まで初めて辿り着きました。これ、すなわち、1年以内に9回(スタンプをためた8回分+無料鑑賞の1回分)は足を運んだことになります。
ミニシアターとは、「相性」があるなと思っていて。私は、いつも映画館のHPで見たい作品がないか頻繁にチェックしているのですが、映画館やタイミングによって、興味を惹かれるものばかりの時と、そうでない時があります。この一年はだいぶ、ジャック&ベティとは相性がよかったです。
そんなジャック&ベティで去年見た作品の一つ、「私は光をにぎっている」。これ、ジャック&ベティでもロケが行われていて、今いる場所(シアターは違いましたが)がスクリーンの中にある…!?という不思議な感覚も味わいました。
この記事↑にも書いたけれど、この映画を見てから思い続けていること。それが、「大切なものは、守ろうとしないと、否、守ろうとしてもなくなってしまう」ということ。じゃあせめて、守るために、なくなって後悔する前に、何かしなきゃ、と思うのです。
地道にゴミ拾いをするのも、洗剤を使わない食器洗いを実践するのも、そんな思いがあるからです。
ミニシアターも、灯火が消えそうな状況にある。こうして、大切な思いの種をくれる映画と出会わせてくれる場を、つなぎたい。
先日4/1にもジャック&ベティに行ったのですが、「ファーストデー」で誰でも1100円で見れる日だというのに、全然ガラガラで驚きました。コロナにせよミニシアターの状況にせよ、正直色々甘く見ていたことに気づかされました。
今、そんなミニシアターを支援できるクラウドファンディングが立ち上がっています。
また、各館、オンラインでグッズや支援チケットを販売し始めています。ジャック&ベティの支援チケット↓、購入しました。スクリーンに名前載るの楽しみ。
横浜シネマリンは、これを機にオンラインショップを開設したそう。鑑賞補助券と可愛い手拭いで迷っています…。どっちも買おうか…。
音楽、映画、本。3.11の時にも思ったけど、こういう「文化」は、社会の安定が危ぶまれるとすぐに隅に追いやられがちです。
確かに、体が必要としているものではないかもしれない。だけど「文化」は、心にとっての空気であり、水であると、強く思います。これまで築いてきた大切なものを失わないために、「お金ない」などと人任せにせず、やれることをやっておきたいです。
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▼ジャック&ベティのほど近くにある、大好きなコーヒー屋さん。ジャック&ベティで映画→映画の感想をスマホ/ノート/頭でまとめながらコーヒーを頂くという流れが至福なのです…。コロナよ、この時間を奪わないでくれ…。
▼最近印象に残った映画、ジャック&ベティ編。
▼最近印象に残った映画、横浜シネマリン編。